vol.04

　MF船木里奈選手はリーグ戦再開を待ち望んでいた。「久しぶりの公式戦でI神戸と戦えることが楽しみ。何が通用するのか、強い相手だからこそ見えてくる」。相手が強ければ強いほど、船木は燃える。もちろん一歩も引くつもりはない。

　キャンプではじっくりと課題に取り組んだ。松田監督とも積極的に意見を交わし、求められた「ゴールの起点作りや相手の間に顔を出すこと」に取り組んだ。「パワーアップしたなとか、見ていて面白いなと思ってもらいたい」。第8節までで3得点を上げたが、この先はさらに得点を量産していくつもりだ。

　「見ていて楽しい試合、記憶に残る試合をしたい」という彼女がイメージするのは、試合終了の笛とともに仲間と喜び合う瞬間だ。「試合では押される時間もあるけれど、自分たちの時間も必ずある。1つのチャンスを大事に決める」。後期の主役に名乗りを上げる船木里奈が、自らのプレーで強く勝利を引き寄せる。