今年最後のホームゲーム。
スタジアムを盛り上げる子どもたちに、最高の勝利を届けよう!

 開幕から5試合を終えて、マイナビ仙台レディースは4勝1敗で暫定2位。開幕から3連勝を飾っているが、ここまで全てが順調に運んだわけではなかった。初黒星を喫した大宮V戦後には「課題は全て」と松田岳夫監督は厳しい言葉を口にした。「持っている力を出せないのではなく、まだ自分たちは持っていない」。足りないことは何か。今できることは何か。選手たちは自分自身を見つめ、そして仲間と話し合った。「勝つ」という強い意志を持って臨んだノジマステラ神奈川相模原戦では、途中出場の選手たちが輝いた。MF船木里奈選手がFWブラトヴィッチ選手らとの好連携から2ゴールを決めて逆転勝利を手にし、ホームに帰ってきた。
 DF佐藤楓選手は初めて経験する「アンカー」というポジションに向き合った。N相模原戦では仲間の負傷を受けて、主戦場としてきたDFラインから1列前に出た。「相手の攻撃の起点をつぶすというところと、ビルドアップに関わることを意識した」と佐藤選手は90分間を通して、ピンチの芽を摘みとり、攻守をつなぐ役割を果たした。「楓が中央でボールを引き出してくれた。ゲームをさばくというよりは、彼女に相手を引きつけて周りが生きるというイメージ。慣れないポジションの中で、非常に良い働きをしてくれた」と松田監督も高く評価した。逆境に屈せず、チームも佐藤選手個人も戦い方のバリエーションを広げている。

 今節の対戦相手はジェフユナイテッド市原・千葉レディース。前節は新潟Lに先制点を奪われるも、DF井上千里選手が同点ゴールを挙げて勝ち点1を手にした。粘り強い戦いを得意とする千葉Lの猿澤真治監督は「こういうところから勝ち始める。粘って自分たちが100%を出したゲームの後からは良い流れになってくるので、その意味では大きな1点を取ってくれたしパワーを出してくれた」と選手たちを称えた。苦しい時にゴールを決められる背番号10・MF鴨川実歩選手も躍動している。昨季セットプレーからユアスタでゴールを決めたMF岸川奈津希選手にも警戒が必要だ。

 シーズンは続いていくが、マイナビにとっては早くも2022年最後のホームゲームとなる千葉L戦。「KIDSインターンシップ」として、スタジアムDJやカメラマン、スタジアムグッズ販売等、ユアスタのあらゆる場所で、子どもたちがサッカーに関わる職業を体験し、「本物」に触れる。みんなの力を合わせて最高のホームスタジアムを作り上げ、マイナビ勝利という喜びの時間を迎えよう。