
WEリーグの戦いは終盤戦に突入している。経験豊かなDF坂井優紀選手はチームの状況を冷静に見つめる。「最近勝てていない状況で、順位も1つ落としてしまった。ゴールが取れていない状況で、もう1つ気を引き締め、ギアを上げていかなければいけない」。4月は代表活動やけが等の影響でメンバーが揃わない状況もあった。「誰かがいないことで点が取れない、勝てないという状況ではいけない。誰が出てもやれるというチームとしての力を見せていきたい」。坂井選手自身もシーズン序盤は思うように出場機会が得られなかった。しかし、どんな時もトレーニング強度は緩めず、味方に対しても厳しさと強さを示してきた。
今節の対戦相手INAC神戸レオネッサは、2009年から3シーズン在籍した古巣でもある。首位のI神戸は「どこよりもよく走り、確実に点を取りに来るチーム。ここで勝たせると、彼女たちをより優勝に近づけてしまうし、私たちにも後ろが迫っている」。3位以上を目指す上で、勝ち点は1つも落としてはいけない。得点シーンを増やすために必要なのは「泥臭さ。どんな形でも良いから、体を張ってどん欲にゴールを狙いに行く姿を見せなければいけない」と強調する。
「泥臭くゴールを狙う」という点では坂井選手は誰にも譲らない。これまでもセットプレーでは誰より高く飛び、体ごとねじ込むようなゴールを決めてきた。マイナビ仙台レディースの前身・ベガルタ仙台レディースで、2012年開幕戦のチーム第1号ゴールを決めたのは、他ならぬ彼女だ。「マイナビ100ゴール目」も虎視眈々と狙っている。「99ゴールはみんながこれまでつなげてきてくれたもの。100ゴールを自分が取ったとしてもみんなのもの。つないでくれた人たちがいたから今がある。ゴールもそうだし、チームもそう」。歴史を知り、仲間へ強い思いを抱き続ける坂井優紀が、2025/26シーズンのピッチでも躍動している。

