マッチデープレス vol.04

6 MF 井上 陽菜　INOUE Hina

　豊富な運動量と広い視野を誇る。今季のマイナビ仙台レディース中盤からパスでリズムを生み出しているのが井上陽菜選手。そのプレーエリアは幅広く、ピッチ上で必要なところにはどこでもいち早く駆け付ける頼もしい存在だ。「走り回って相手の攻撃の芽をつぶす。それが私の持ち味でもあると思っているので、常に相手に走り負けないことは意識しています」。中盤でゲームを作る能力には須永監督も一目置く。「攻撃ではリズム作ってゴールを回して欲しいと須永さんからも言われているので、それを試合で体現できたらと思います」。

　井上選手が負けたくない相手、昨季まで4シーズン所属したN相模原をホームに迎える。「あまりメンバーは変わっていない印象。前からプレッシャーをかけてくるので、ビルドアップのところで引っ掛けられないように。丁寧につないで1つプレスを外したら、逆にこちらのチャンスにもなるのでそこを狙っていけたら」。N相模原が何をやって来るか。それは彼女がこれまで何に取り組んできたかというところにも重なる。相手のことは誰よりもわかっている。

　9月16日に26歳の誕生日を迎えたばかり。チームメートから祝福を受け、決意を新たにする。「勝ち点を積み上げて上位に食い込む1年にする。3位以内というのがチームとしての目標なので、それをシーズンが終わる時に達成できるように、1試合1試合、目の前の試合に向かっていく」。勝利のため、新しい仲間のために。今日も井上陽菜は惜しみなく汗をかき、攻撃のタクトを振るう。