
前節、RB大宮アルディージャWOMEN戦は、前半39分、コーナーキックから三浦紗津紀選手の折り返しを矢形海優選手が左足で決め先制に成功。相手に前後半で16本もシュートを打たれるも、GK横堀美優選手やDFラインを中心に粘り強く守った。「組織的な守備が機能している。“蹴らせて回収”はプラン通り」と須永監督。チーム全体としても守備強度は高まっている。しかし終了間際にフリーキックから齊藤夕眞選手にバックヘッドで決められ、勝ち点1を分け合う結果となった。勝ち点3を求めて挑んだ試合に、悔しい表情を浮かべる選手たち。今季はわずか1敗。8月末からは4試合で2勝2分けと勝ち点を順調に積み上げているが、現状に満足している選手は誰1人いない。

今節の対戦相手、ノジマステラ神奈川相模原は23日に第13節・日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦を戦い、中3日で仙台へと乗り込んでくる。開幕戦は荒天で延期となり、第2節・東京NB戦から無得点で3連敗を喫した。しかし、第5節・EL埼玉戦で今季初勝利を上げると、第7節・AC長野戦ではホーム初勝利。徐々に調子を上げ、現在は勝ち点6で9位につける。昨季に続いて指揮を執る小笠原唯志監督は、前からプレスをかけ、カウンターで仕留める。クロスを数多く上げるなど、N相模原として築き上げてきたスタイルに更に磨きをかける。キャプテンの川島はるな選手や相手との駆け引きに長ける岸川奈津希選手、今季すでに3得点と好調な大竹麻友選手を自由にさせたくはない。

勝利のためには複数得点を狙っていきたいマイナビ仙台。現在、エース矢形選手に2試合連続ゴールが生まれている。大宮戦でのゴールは「触るか触らないかのボールに足を伸ばしたらつま先に当たった。良いところで転がってゴールに入ってくれた」と振り返る。あと1歩、数センチの大切さを知っているからこそ生み出せたゴール。それでも、勝ちきるという点では物足りなさも感じている。「まだ勝てるところで勝てなかったり、得点できる場面で得点できていない。そういう勝負をものにできるようにしていかなければ」。今節は3試合連続得点、そしてサポーターを歓喜に導く勝利のゴールを力強く狙っていく。