
昨季の悔しさを払しょくするシーズンへ。新しい仲間を迎えたマイナビ仙台レディースは、どん欲に勝利を追い求めていく。長年チームを支えた選手たちが現役引退や移籍でチームを離れた。新シーズンは、仙台へ復帰となったFW矢形海優選手、DF坂井優紀選手を含め、7人の新加入選手を獲得。日本体育大学からMF篠田帆花選手、昌平高等学校からFW松井美優選手の内定と特別指定を発表した。更に、昨季に続いてFW津田愛乃音選手、MF菊地花奈選手ら、ユース選手7人をトップチーム登録。フレッシュな顔ぶれで、2025/26シーズンが始まった。

「今シーズンを『変化とチャレンジ』の年」と位置付ける須永純監督。昨年の課題を「強度不足」と捉え、より高いインテンシティーを発揮すべく選手たちを鍛え上げている。昨年、最下位に沈んだチームに自信を取り戻すのは容易ではないが、後ろは振り返らない。「3位以内に入ることを目指してやっていきたい」と目標は高く設定している。
開幕戦となったセレッソ大阪ヤンマーレディース戦は、粘りの守備で0-0のスコアレスドロー。敵地で勝ち点1をつかみ取った。チーム最多のシュート3本を放った矢形選手は「苦しい時間の方が長かったですが、みんなで体を張って絶対に失点したくないという気持ちは前面に出ていた。攻撃は、フリーの場面で力みが出てしまった」と振り返る。昨季11ゴールの実力を次こそ示すつもりだ。昨季はけがでリーグ戦出場が叶わなかったMF太田萌咲選手が公式戦に復帰。また、途中出場の篠田選手も攻撃で存在感を示した。苦しい時間にもGK横堀美優選手やDF陣を中心に全員で耐えて失点0でゲームを締めくくったことは好材料だ。

今節迎えるAC長野パルセイロ・レディースは、ホームでアルビレックス新潟レディースと対戦。サイドのクロスから失点を喫し、0-2で敗れている。今シーズンはMF原衣吹が加入し、開幕戦では右サイドバックで先発出場した。中に入って攻撃の組み立てにでも力を発揮する存在には注意が必要だ。昨季までAC長野に在籍したDF安倍乃花選手は「今まで一緒にやってきた選手たちだからこそ、特徴や相手のやりたいことは記憶に残っています」と自信をのぞかせる。「長野はハードワークできる選手が揃っているし、ハイプレスも特徴。それを自分も出したいですし、チームとして勝ちたい」と強い気持ちでこの一戦に臨む。
昨季は、改修工事のために使用できなかったユアテックスタジアム仙台。待ちに待った本拠地での試合となる。新シーズンを戦うマイナビブルーの選手たちへ力強いエールを。