マッチデープレス vol.13

試合のみどころ Today's Highlights

この仲間たちと戦う最終節。
今季の悔しさを、最後こそ喜びの笑顔に変えよう

 マイナビ仙台レディースにとっては苦しいシーズンだった。相次いだ選手の負傷による長期離脱、思うような結果が出ずにもがく時間が続いた。最終節を前に今季の最下位が決定してしまった。須永純監督は「この順位は真摯に受け止めなければいけない。ホームで応援してくれる人、期待してくれている人、クラブに関わる方々のために、最後まで勝利を目指していく」と前を向く。白星に恵まれない中で自信を失いそうになるが、積み上げてきたものは必ずある。このまま終わることはできない2024-25シーズン。最終節は是が非でも勝利をつかみ取りたい。

 対戦相手は現在8位のAC長野パルセイロ・レディース。ホーム最終戦となったC大阪戦を2-1で勝利し、連勝で更に順位を上げようと意気込んでくる。セットプレーやクロス、ロングボールにも強みを持つ相手だ。スピードあるドリブラーのMF宮本華乃選手は第18節、19節と2連続でゴールをマーク。サイドでの攻防も勝負の行方を握りそうだ。また今季限りでAC長野退団が決まっているDF坂井優紀選手との再会も待ち遠しい一戦である。

 マイナビ仙台レディースには、今シーズンを持って現役引退の決断をした選手たちがいる。DFリーダーとして守備をけん引したDF長船加奈選手、DFからFWまで様々なポジションで活躍した佐藤楓選手、地元仙台出身のサイドアタッカー佐々木美和選手、そして今季仙台へと帰ってきた左サイドの職人、佐々木繭選手の4人だ。このAC長野戦はチームの前身であるベガルタ仙台レディース、マイナビベガルタ仙台レディース時代から、様々な歴史を作ってきた大切な仲間の現役ラストゲームともなる。長くチームを支え続けた佐藤選手、また仙台という古巣に戻り、それぞれに力を尽くしてくれた長船選手、佐々木美和選手、佐々木繭選手。それぞれが大きな決断を下し、新たな人生へと進んでいく。晴れ晴れとした気持ちで踏み出す彼女たちの花道となるように、最後こそは全員笑顔で勝利を分かち合いたい。