マッチデープレス vol.05

5 DF 國武 愛美 KUNITAKE Aimi

　相手に脅威を与えられるチームになっていくにはどうしたら良いのか。國武愛美選手は考え続けている。「他のチームはミドルシュートが多く、ゴールに向かうプレーやどん欲さが見える。今の自分たちはボールを回すだけになってしまっている。そこの意識を変えていくことが重要なのかなと思います」。

　昨シーズン途中から須永純監督と取り組んできた自分たちで主導権を取っていくサッカーには、スピード感を持ったパス回しが欠かせない。日々の練習で磨いてきたものをいかに試合の中で発揮するか、試行錯誤は続く。「今まで積み上げてきたことを、相手がいる中で最大限発揮できていないのかな。もっと全員がボールに、ゴールにどん欲に行けば、たとえゴールまでたどり着けなかったとしても、『自分はシュートを打てる』という気持ちに変わっていき、次につながるものがあると思う」。元々マイナビ仙台レディースには技術の高い選手は多い。ピッチで持てる力を表現し結果につなげていきたい。DFとして前の選手たちには、安心して気持ちよくプレーしてもらいたい思いがある。

　「ホームもアウェーもスタジアムまで応援しに来てくれるファン、サポーターに申し訳ない気持ちです。“勝ちにこだわるシーズン”と言ってきた中でのこの結果なので、苦しいですし、悔しい。しかし今のチームで『しっかりと積み上げていこう』という段階なので、焦れずにやり続けるしかない」。一日でも早く勝利が欲しい。しかし焦る気持ちを抑えながら、真に強くなるために自分たちのすべきサッカーに取り組んでいく。「個人的にもコンディションは悪くない。良い部分も出せていると思うので、続けることが大事かなと思います」。仲間たちの気持ちも受け止めながら、自分のパフォーマンス向上にも力を注ぐ。キャプテン2年目、國武愛美の背中は、去年よりもっとたくましくなっている。