マイナビ仙台レディースはWEリーグ第4節・大宮V戦では、13本ものシュートを浴びながら、今季初のクリーンシートを達成した。ゴールを守り切った齊藤彩佳選手は安どの表情を見せた。「今までの試合で勝てていないし、失点が続いていました。GKとしても受け止めなければいけない事実なので、今度こそ失点0で抑えなければいけないと臨んだ試合でした。今までのことを考えるとほんの少しですが前に進めたのかなと思います」。枠内シュートも力強くはじき返した。「とにかくゴールにボールを入れさせない。入れさせなければ負けることはないので、そこに集中していました。90分通してやれたと思います」。
前身となるベガルタ仙台レディース時代から、在籍13年はチーム最長。誰よりもこのユアスタで勝ちたいという気持ちを持ち続けてきた。多くの優れたGKとしのぎを削り、先発GKのサポートにまわる時間も長く過ごした。今季は齊藤選手がリーグ戦第1節を除き、スタメンでゴールを守り続けている。「無失点で終われたのは普段から同じGKのしみ(清水栞選手)と切磋琢磨できているから。良いサポートをしてくれました。GKコーチも含めたグループで良い状態で試合に臨めています」。
GKだけでゴールを守れるわけではないことも強調する。「フィールドプレーヤーも体を張ってくれて、最終的な局面を私たちが止める。自分一人でできることではないです。しみがいて、コーチ陣がいて、フィールドの選手たちがいて、初めて失点0で試合を終われる。そういう人たちに感謝していますし、この結果を続けていきたい」。ゴールを割られなければ負けることはない。齊藤彩佳は、ゴール前で誰より勝利への闘志を燃やしている。