マッチデープレス vol.04

試合のみどころ Today's Highlights

サイドからゴールへの道を切り開け。
クロスの数と精度を上げて初勝利を目指す

 「無失点で試合を終われたことは一歩前進」と、須永純監督は評価した。開幕から失点が続いていたマイナビ仙台レディース。第4節・大宮V戦は今季初めてのクリーンシートで試合を締めくくり、勝ち点1を手にした。積み重なった守備は昨季からの課題だった。失点を減らすべく取り組んできたプレシーズン。徐々に組織的な守備と最終局面で体を張って守り切る姿勢がかみ合った。「前の選手が球際に激しくいってくれた。チーム全体で守る形が見えた」とDFラインを率いる長船加奈選手も、チーム全体での守備意識の統一に手ごたえを得た表情だ。

 課題は攻撃。シュート本数が1本、0本と、ふがいない試合が続いている。サイドからクロスでチャンスを作った佐々木美和選手は「シュートの1つ前までは行けている。それをゴールに向かったシュートという形で終わらせるところにたどり着かないとゴールには入らない」。その数を増やし、質を上げていくことが求められている。「シュート数が0ということには責任を感じます。左サイドで高い位置を取ることもできていましたが、シュートを打たなければゴールの可能性も上がらない。自分が上げるクロスの精度や逆サイドからのクロスに入っていく形などもっと突き詰めたい」。リーグ開幕戦以来のゴールへ、執念を持って取り組んでいく。

 大宮V戦でWEリーグデビューを果たしたサイドアタッカーの大西若菜選手が、積極的なしかけで攻撃にアクセントをつけた。日本体育大学から特別指定で加入すると、すぐに試合出場しドリブル突破で存在感を発揮した。サポーターの歓声は聞こえていた。「お客さんを沸かせるのが好きで、もっと自分のプレーで沸かせたいという気持ちがあります」。強気のドリブラーが勝ち点3を大きく引き寄せる。
 対戦する新潟Lとは約1か月前にアウェーで対戦し、コーナーキックの流れからカウンター受けて0-1で敗れている。後半になってロングボールを増やしてきた相手に対しても集中して守れていただけに「悔しい敗戦」と須永監督は振り返る。クラシエカップはN相模原も含めた3チームの「グループB」で、ノックアウトステージ進出の「1枠」を競う。既に2勝をあげているN相模原がリードしている形だが、マイナビ仙台レディースもカップ戦未勝利で終わるわけにはいかない。今季ユアスタでは初めてのナイトゲーム。タフな連戦だが、気持ちを込めた戦いでホームにサポーターに勝利を届けたい。